植民地を謳う : シャンソンが煽った「魔性の楽園」幻想猪俣 良樹現代企画室　2011フランスはかつて一大植民地帝国であった。アジア、太平洋、アラブ、アフリカ、アメリカ大陸の一部にまでその支配力を及ぼした。現地の人びとを「野蛮人」や「食人種」として侮蔑しながら、男たちはそこに楽園幻想を抱き「女・裸・阿片」を謳い上げる「植民地シャンソン」を生み出した。その時代は、終わりを告げたのだろうか？【人間の想像力が作り出した〈白鯨〉や〈ゴジラ〉のような】「巨大な妖怪が原子力発電所に姿を変えて現代に甦った。福島原発が齎した今回の大災害は、間違いなく、この奢れる妖怪が奏でた滅びに至る魔曲だと言える。ニューカレドニアの大族長ベルジェ・カワ氏は、生きとし生けるものにとって一番大切なもの、一番神聖なものは土だ、と力説した。いま、生命の根源を破壊した原発事故のニュースを、カワ氏はどのような思いで受け止めているだろうか。」―本書より目次序章　人工楽園のバーバリズム―巴里博人肉ショー第１章　魔性楽園のエキゾティシズム―馥る異国の華々　馥る異国の華々　オリエントの果ての神秘第２章　魔性楽園のエロティシズム―誘う熟女たち　誘う熟女たち第３章　魔性楽園のバイオリズム―カリブの身体　「ニグロ・ダンス・抵抗」　ダンス・ダンス・ダンス第４章　魔性楽園のアニマリズム―裸でごめんなさい　裸でごめんなさい　わたし馬鹿よね　BLACK IS AWFUL―「黒さ」への憧れ第５章　魔性楽園のカニバリズム―貪る食人種たち　ニュー・カレドニア人が食人種になるまで　ニュー・カレドニアの植民地化とアタイの反乱　１９３０―植民地博一年前―という時代　「人肉ショー」が産み落した食人シャンソン　大族長アタイの子孫に遭う枯尾花跋抄―再生へ向けて図版出典#猪俣良樹#人文#社会#人種#差別#異文化#シャンソン#本#BOOK#思い出本屋#思い出本屋西洋文化#思い出本屋異文化#思い出本屋フランス#思い出本屋パリ#思い出本屋博覧会#思い出本屋西洋音楽#思い出本屋芸術#思い出本屋舞踏#思い出本屋風俗#思い出本屋生活#思い出本屋エロス